東京都交通局はこのほど、電磁誘導によりケーブルを接続することなく充電を行う「非接触給電ハイブリッドバス」の営業運行を実施すると発表した。都内で路線バスとして実証走行試験を行うもので、運行系統は都営バス「都05系統(晴海埠頭~東京駅丸の内南口)」。運行日時は、土日を除く4月13日~4月27日の間、各日2往復運行予定(晴海埠頭発10:43と13:42のバス)。

「非接触給電ハイブリッドバス」

同バスは、国土交通省が平成14年度から実施する"次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト(EFV21)"事業で開発および実用化を進めている車両(日野自動車製)。定員は63名で、電気のみで走行した場合に市街地で約15kmの走行が可能という。

非接触給電ハイブリッドシステムは電磁誘導により車両側のリチウムイオンバッテリーに急速充電を行うもので、充電は非接触で行われるためケーブルなどの接続を必要としない。給電装置(供給コイル)は路面や駐車場など地面に埋め込まれ、受電装置(車載コイル)は車両下部のフレームに設置される。

非接触給電ハイブリッドシステムの構成図

給電装置と受電装置の様子

今回の運行により、実際に乗客を乗せた状態での走行性能や環境に対する性能のデータ収集を行い、今後の車両の改良や実用化に向けた開発に活かすとしている。