テレプレゼンスで発表を行ったシスコシステムズ合同会社 社長 兼 最高経営責任者のエザード・オーバービーク氏

シスコシステムズは4月7日、米Cisco Systemsが3月16日に発表したデータセンター向け新製品群「Unified Computing System」の国内向け発表会を行った。

Unified Computing Systemは、業界標準のテクノロジーを使い、サーバ、ネットワーク、ストレージアクセス、仮想化リソースを1つのシステムとして統合するもの。モジュラー式のアーキテクチャで拡張性に優れるうえ、ITインフラ管理の複雑性低減、エネルギー効率の向上といった効果も期待できる。

Unified Computing Systemでは、インテルXeonプロセッサー 5500番台を搭載したCisco USC B-Seriesブレードサーバを提供。同サーバにより数千台の仮想マシンを動かすことができる。また、ネットワーク製品では、10ギガビットイーサネットの低遅延なユニファイドファブリックをサポートしており、LAN、SAN、HPCネットワークといった異種ネットワークを統合することが可能なうえ、Ethernet、Fiber Channel、Fiber Channel over Ethernet、iSCSI経由でのストレージアクセスに対応し、SANとNASのネットワークアクセスも統合することができる。

加えて、強力な仮想化環境と統合管理機能が組み込まれており、デバイス数や管理対象が増えても複雑にならず、ダイナミックなリソースプロビジョニングに対応といった特徴も備えるという。従来のように、事前に厳密なキャパシティプラニングを行う必要がなく、新規アプリケーションの立ち上げまでわずか数分で終えられ、サードパーティ製のツールとの統合もできる。

Unified Computing Systemの特徴

Unified Computing Systemの構成要素

シスコシステムズでは、「こうしたアーキテクチャにより最大35%の設備投資/運用コストを削減できるうえ、ビジネスの俊敏性向上、既存の資産に対する投資保護といったメリットを享受できる」としている。

なお、同社は、同技術に対する国内向けパートナーエコシステムも発表。仮想化技術を提供するヴイエムウェア、マイクロソフト、レッドハットをはじめ、インテル、EMCジャパン、ネットアップ、アクセンチュア、SAPジャパン、日本オラクル、NTTデータ、日本ユニシスら、さまざまな業態のIT企業16社が参加し、オープンなエコシステムを構築していく。

発表会に参加したシスコシステムズおよびパートナー企業の責任者