マイクロソフトは、3月10日に発表し、4月に国内での提供を開始する「Microsoft Online Services」の価格とキャンペーンを発表した。4つのサービスをセットしたスイートパッケージ「Microsoft Business Productivity Online Suite(BPOS)」は、一人あたり、月額1,567円で提供する。

Microsoft Online Servicesは、Exchange ServerやSharePoint Serverなどの企業向けのサーバ製品を、オンラインでサービスとして提供するというもの。企業は、サーバ購入やセットアップ等の初期投資を抑え、すぐにサービスの利用を開始できるというメリットがある。

提供されるサービスは、電子メール、予定表、施設予約など、Exchange Serverの機能を利用できる「Microsoft Exchange Online」、ファイル共有、ポータル、掲示板などOffice SharePoint Serverの機能を利用できる「Microsoft Office SharePoint Online」、インスタントメッセージの機能を提供する「Microsoft Office Communications Online」、Web会議の機能を提供する「Microsoft Office Live Meeting」。

Microsoft Online Servicesの管理者用画面。自社内のActiveDirectoryとの連携も可能

ユーザーのログイン画面

Microsoft Exchange Onlineの利用画面

Microsoft Office SharePoint Onlineの利用画面

月額の1ユーザーあたりの価格は、Microsoft Exchange Onlineが1,044円、Office SharePoint Onlineが757円、Office Communications Onlineが261円、Office Live Meetingが800円(いずれも税別)で、これら4つをセットにしたスイート版BPOSは、1,567円で提供される。

Microsoft Online Servicesの日本での提供価格

また、Microsoft Exchange OnlineやOffice SharePoint Onlineには機能限定版の「Deskless」という体系もあり、こちらはそれぞれ209円となっており、2つセットの場合は313円となる。

米マイクロソフト ビジネス担当のプレジデント スティーブン エロップ氏

なお、提供開始は4月中だが、具体的な日時は最終調整中ということで明らかにされなかった。

米マイクロソフト ビジネス担当のプレジデント スティーブン エロップ氏は、「現在はコンピュータサービスの提供の仕方が抜本的に変わってきている。われわれは、このテクノロジーの変化においてリーダーになりたいと思っており、「ソフトウェア+サービス」を展開している。ユーザーに最高のエクスペリエンスを提供できるのは、この2つの組み合わせだ。これにより、携帯、PCなどさまざまなデバイスによるアクセスという選択肢を提供でき、これがソフトウェア+サービスの要素であり、他社との違いだ」と述べた。

マイクロソフト 執行役 常務 ビジネスマーケティング担当の佐分利ユージン氏

月額の料金が比較的切りの悪い数字になった点について、マイクロソフト 執行役 常務 ビジネスマーケティング担当の佐分利ユージン氏は「世界の価格を最適化し、為替が変動しても中長期で提供できる価格に設定した結果」と述べた。

キャンペーンについては、250以上購入するユーザーに対し、ユーザー数に応じて最大で約24%割引となるボリュームディスカウントを提供するほか、既存のサーバ製品のCALをソフトウェア アシュアランス付きで利用しているユーザーに対し、約14%-34%割引となる「ステップアップ価格」で提供する。

BPOSの場合、249ユーザーまではステップアップ価格だと1,143円(通常1,567円)となる。

また、2009年6月30日までに申し込みをした場合に限り、既存のサーバ製品のCALを利用していないユーザーでも、ステップアップ価格で提供する「早期申込割引のキャンペーン」も実施する。

250ユーザー以上と、既存のサーバ製品利用ユーザーに対するキャンペーン