STMicroelectronicsは、MEMSセンサのポートフォリオ拡大に向け、アナログ・アブソリュート出力の3軸加速度センサ「LIS352AX」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、量産開始は同6月からを予定している。価格は大量購入時で約1.3ドルとしている。
2.16V~3.6Vの電源電圧で動作し、加速度値をアナログ・アブソリュート出力するように設計されている。測定結果は、内蔵されている安定化電圧を利用することにより、バッテリ駆動である携帯電話やポータブル機器などにおいて発生する電源電圧の変動に影響されない特長を持つ。
これにより、従来、外部素子として必要としていた電圧レギュレータを不要とし、センサとバッテリの直接接続を実現できるようになり、スペースおよびコストの削減が可能となる。また、幅広い電源電圧に対応しているため、基板上の低電圧素子とも整合性が高く、機器やアプリケーション設計の柔軟性の向上にもつながる利点がある。
オフセット・ドリフトは約±0.3mG/℃程度であり、アプリケーション内で別途温度補償することなく、高い温度安定性を実現する。
また、振動に対する耐性と最大1万Gの耐衝撃性を実現しているほか、内蔵されたセルフテスト機能により、基板への組み立て後にセンサ機能を検証することも可能となっている。