IDC Japanは、国内SaaS(Software as a Service)/XaaS(X as a Service)市場規模予測を発表。それによると、2008年の国内SaaS/XaaS市場規模は前年比19.2%増の495億円で、2009年以降も急速に拡大し、2013年には2008年比で2.9倍にあたる1,436億円の市場規模になるという。
これは、経済環境の悪化によって企業はさらなる業務/ITコストの削減を必要としており、効率的な情報システムの構築、運用に注目が集まっているため。
2008年の国内SaaS/XaaS市場は、ASPから発達を遂げた業務特化型アプリケーションやカスタマーリレーションマネージメント(CRM)分野でのSaaSが順調に成長すると共に、Infrastructure as a Service(IaaS)が堅調に拡大し、前年比19.2%増の495億円となった。また、Platform as a Service(PaaS)は、規模は小さいものの本格的にサービスが提供されたことから、2007年比で164%増と急速に拡大したという。
IDCでは、今後景気低迷は企業のIT投資を抑制するが、SaaS/XaaSが景気回復と同時に、ITの所有から利用へといった大きなパラダイムシフトを急激に引き起こす基盤を作ることになると予測。そして、IDC Japan ITサービスリサーチマネージャー松本聡氏は「国内SaaS/XaaS市場においてベンダーが先行者利益を得るためには、景気回復が見込まれる2010年以前、すなわち2009年中に本格的にサービス提供を開始することが重要である」と述べている。