日本HP エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ストレージワークスビジネス本部 プロダクトマーケティング部 担当マネージャ 諏訪英一郎氏 |
日本ヒューレットパッカードは3月11日、中規模向けダイレクタースイッチ「HP StorageWorks DC04 SAN Director」、データ暗号化スイッチ「同 Encryption SAN Switch」、暗号キー管理用アプライアンス「同 Secure Key Manager」の3製品を発表した。
これらのうち、DC04 SAN Directorは、1/2/4/8/10Gbps FC、FICON、FCIPなどに対応するマルチプロトコルサポートのダイレクタースイッチ。9Uの筐体に拡張用ポートブレードを4つ搭載できる構造で、1シャーシあたり16~192個の8Gbps FCポートを確保可能。2シャーシを連結することにより最大で384×8Gbps FCポートまで拡張することができる。また、後述のEncryption SAN Switchブレードを搭載することで、SAN上のデータを暗号化することもできる。
加えて、「Virtual Fabric」と呼ばれるパーティション機能を備えるほか、「Adaptive Networking」というオプション機能を利用することでスイッチに入るデータ量をポート単位で制御することも可能だ。
一方、Encryption SAN Switchは、SAN上のデータをまとめて暗号化できるスイッチ。処理能力が高い点が大きな特徴で、「通常の暗号化スイッチが10Gbps程度のパフォーマンスなのに対し、Encryption SAN Switchは最大96Gbpsを実現可能」(日本HP エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ストレージワークスビジネス本部 プロダクトマーケティング部 担当マネージャ 諏訪英一郎氏)という。
同スイッチは、32ポートを備えるスタンドアロンタイプのほか、前述のDC04 SAN Directorの拡張スロットに搭載できる16ポートのブレードも用意されている。ハードディスクとテープライブラリの双方に対応し、AES-256-XTS/GCMの暗号化方式を採用している。また、オンラインでデータ暗号化への移行が行えるため、「データを一時退避するなどの煩雑な導入作業が不要」(諏訪氏)という特徴も備える。
そして、Secure Key Managerは、暗号キーを一元的に管理するアプライアンス。前述の「Encryption SAN Switch」および「HP StorageWorks エンタープライズテープライブラリ」と連携し、複数のデバイスの暗号キーをシングルコンソールで管理できる。
希望販売価格は以下のとおり。
製品名 | 価格 |
---|---|
HP StorageWorks DC04 SAN Director | 630万円~ |
HP StorageWorks Encryption SAN Switch | 1890万円~ |
HP StorageWorks Secure Key Manager | 420万円~ |
いずれも4月上旬から出荷が開始される。