アビームコンサルティング株式会社は3月10日、「IFRSイニシアチブ」という組織を新たに設け、国際財務報告基準(IFRS)への対応を目指す企業を支援する体制を強化することを発表した。
IFRSは、2005年に欧州で一斉導入された後、その他の国でも導入が進んでおり、財務報告のグローバル・スタンダードとなりつつある。日本では、2010年からの任意適用、2015年からの強制適用が見込まれており、グローバルな事業展開を行う企業ではすでに具体的な準備が進められている。
そうした背景を下に、同社は、企業がIFRSに対応していくにあたり、会計関連(処理・開示など)業務に加え、先行導入した欧州でコストと時間を要した業務プロセスとシステムにおける対応に重点を置きつつ、経営管理基盤や内部統制の構築、見直しなど関連するあらゆる領域に対してサービスを提供していく。
具体的には、IFRS導入方法論、幅広い業種における経験を体系的に整理した業種別業務プロセスの標準化方法論、グローバル拠点への標準プロセス・システムの展開方法論の3点を連携・活用し、企業のIFRS対応を支援する。
IFRSイニシアチブは約30名から構成されるが(2010年までに400人規模とする見込み)、実際のサービスは、IFRS・会計関連業務・システムに精通した、公認会計士・米国公認会計士(40名)や会計専門コンサルタント(600名強)が提供する。