3月20日より、中村キース・ヘリング美術館にて「キース・ヘリングとポップショップ アートを共有するための新しいネットワーク」展が開催されることとなった。
キース・ヘリングといえば、1980年代に美術館や画廊ではなく、ニューヨーク地下鉄の広告掲示板に絵を描く「サブウェイドローイング」で一躍有名になったアーティスト。展覧会名にもなっている「ポップショップ(POP SHOP)」は、86年にサブウェイドローイングを中止したキース・ヘリングが開いたショップ名。1億円のアートを世界の少数コレクターに売るのではなく、1ドルのアートを1億人に流通させることをコンセプトとしたポップショップでは、キース・ヘリングの描いたキャラクターを用いたTシャツや雑貨などが大量に商品化され、ファンは安い値段で購入することができた。同時に、単なる商業主義に走らず、アートをできるだけ多くに人に共有してもらうための手段であったというコンセプトを追求。
今回、中村キース・ヘリング美術館で行われる展覧会では、同館所蔵のPOPSHOP版画作品シリーズや、アンディ・ウォーホルとのコラボレーション作品「アンディーマウス」を披露。また、展示室一面にキース・ヘリングのドローイングパターンを復元し、グッズと作品が並列展示され、当時のポップショップ店内を象徴的に再現する。その他、ヘリングのアート思想に大きく影響を与えたヨーゼフ・ボイスの肖像画やサブウェイドローイングのドキュメンタリー写真などが展示される予定だ。また、新たに収蔵された作品も展示されるなど、キース・ヘリングとポップショップにまるわるさまざまなアプローチがなされることとなっている。
会期 | 2009年3月20日(金)から2010年1月11日(月) |
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会場 | 中村キース・ヘリング美術館 |
入場料 | 一般1,000円/小中学生600円/大学・シニア800円 |
開館時間 | 10時~17時 |
休館日 | 毎週火曜日 |