2002年から2007年までの間、固定電話、携帯電話の加入者数、インターネットの利用者数、家庭でのPC普及率など、ICTの「アクセス」「利用」「スキル」の3分野について11の指標を用いて調べた。
1位はスウェーデンで、前回(2002年)から首位を維持した。得点は7.5。2位以下、上位5位は韓国(得点7.26)、デンマーク(同7.22)、オランダ(7.14)、アイスランド(7.14)。日本は6.64を獲得し、18位からランクアップして12位についた(分野別では、「利用」4位、「スキル」26位、「アクセス」27位)。
ランキング上位10カ国 |
ICTレベルはGDPと関連があり、北・西欧州、北米地区の国々が上位を占めている。前回3位から2位に上昇した韓国は、「国民の年収レベルから推測されるICTレベルを大きく上回っており、フォーカスのあるICT政策が情報社会の発展を推進した」と高く評価している。また、バルト3国やルーマニアなどの東欧諸国は、ICTレベルとともにIDI価値を大きく改善させ、ICT開発で知名度を上げているという。
途上国では、90位から73位に順位を上げた中国など一部の国で急上昇したが、アフリカ諸国など順位の変動が少ない国もあった。途上国の成長は携帯電話の普及と関係があるとITUは分析、「デジタルデバイドは課題だが格差は縮小の方向にある」としている。
調査書は、2008年末時のICT指標も含まれている。それによると、固定から携帯電話への移行が進んでおり、2008年末時の携帯電話の契約者数は、固定電話の契約者数の3倍という。中でも途上国のユーザーは携帯電話の契約者数の3分の2を占めており、2002年の半分の以下から比率を増やしていることがわかる。
2008年のインターネット利用者数は23%。ブロードバンド技術の普及と途上国の普及が課題としている。