大日本印刷(DNP)は3月3日、拡張現実(AR:Augmented Reality)技術を応用した販売促進用パッケージシステムを発表した。第1弾となるアニメーションで抽選結果を表示する抽選システムについては、即日販売を開始している。
AR技術は、カメラで撮影した現実の環境の画像に対し、付加情報としてバーチャルな物体(3DCG)を同一画像上に合成して表示する技術。撮影した画像やマーカーの位置に合わせてリアルタイムでCGを映像に合成するため、印刷物やカメラが動くことにより、映し出されているCGも動かすことが可能。また、CGは静止画のみならず動画にも対応しており、アニメーション表示などを行うことが可能である。
今回提供が開始された販促用パッケージシステム第1弾では、ダイレクトメールやチラシなどの印刷物をマーカーとし、店頭などに設置したパソコンのカメラなどを介することで、ディスプレイ上に映し出された印刷物上にボーリングやルーレットなどの3DCGを表示し、抽選の結果を知らせるというもの。CGの製作費用を含めたソフトウェアの販売価格はパソコン1台あたり100万円(税抜き)から、としており、別途で印刷物やパソコン、ディスプレイなどの費用が発生する。
同社では今後、製品紹介を行う店頭向けシステムやパソコン画面で3DCGが飛び出す書籍、工場見学やイベントに活用できるARプレゼンテーションシステムなどのパッケージシステムを順次開発していくとしている。また、携帯電話を利用するサービスやWebサイトを利用するサービスなどのラインナップの拡充も図り、3DCG製作サービスと関連する印刷物などを含め、2010年度で100億円の売り上げを見込むとしている。