グーグルは2日、Googleマップ上で提供する「ストリートビュー」において、ユーザーが投稿した写真が関連して表示される「みんなの写真」の提供を開始したと発表した。定例会見で発表した。同社では「より豊かに、より深くさまざまな場所を楽しんでもらえる」としている。
ストリートビューは、日本では2008年8月にサービス開始。Googleマップ上で指定した地点をパノラマ写真で表示し、地図の歩行者視点を提供するサービス。
今回同社では、ストリートビュー上で表示されるパノラマ画像を表示すると、関連画像も表示される新機能「みんなの写真」の提供を開始した。
同機能で提供される写真は、風景写真専門共有サイト「Panoramio.com」にユーザーが投稿した写真画像。同サイトでは、ユーザーが投稿した写真画像をグーグル側がチェックした上で、ユーザー間での共有が可能。それぞれの画像については、「周辺を見回す(Look around)」をクリックすれば、画像解析技術によって、関連画像が表示される。
今回グーグルでは、この技術をストリートビューに活用。ストリートビューの画像表示画面の右上にある「みんなの写真」という表示をクリックすると、Panoramio.comに投稿された画像が横並びで自動的に表示される仕組み。表示された写真をクリックすれば、拡大画像を見ることが可能。
例えば、フランス・パリのノートルダム大聖堂付近をストリートビューで見ると、ユーザーが撮影・投稿した夕焼けの大聖堂の写真など、ストリートビューとは異なった風景を見ることができる。
ストリートビューでは、プライバシー侵害などを理由にパノラマ画像が削除されるケースもある。削除された写真については、みんなの写真の関連画像も「元画像がないので、当然関連画像も表示されない」(同社)としている。
また定例会見では、Googleマップ表示画面の新機能「スポット」「街の達人」についても発表があった。
新機能はGoogleマップ上の「このエリアを散策」の画面に表示。「スポット」は、その地域の中のあるスポットについて、ユーザーが作成したコンテンツ数と人気度を総合的に分析。分析で上位となったスポットを表示し、クリックすれば、そのスポットに関するWikipediaの説明文が表示される。
「街の達人」は、店舗のレビューやマイマップに書き込んでいる情報量の多いユーザーを自動的に分析し、上位のユーザー名を表示する機能。
両機能は、グーグル日本法人で開発。同社プロダクトマネージャーの河合敬一氏は、「12月に提供を開始したが、魔法のような広がりを見せている。ユーザーの皆さんの励みになるよう、今後もユーザーコンテンツの公開の場所を数多く提供していきたい」と話していた。