米シンクタンク情報技術イノベーション財団(Information Technology and Innovation Foundation、ITIF)が25日、技術革新と競争力の世界ランキングを発表した。

同調査は、世界40カ国/地域を対象に実施。

  1. 人材資源
  2. 革新潜在力
  3. 起業家精神
  4. ITインフラ
  5. 経済政策
  6. 景気動向

の6つの分野にわたる16項目にわたり各国の格付けが行われた。

その結果、ランキングトップに立ったのは、総合得点73.4ポイントを獲得したシンガポール。2位にスウェーデン(71.0ポイント)、3位にルクセンブルグ(66.2ポイント)、4位にデンマーク(64.5ポイント)、5位に韓国(64.2ポイント)がランクインした。

気になる日本のランキングは9位(59.0ポイント)。「企業R&D」と「ブロードバンド」の項目で世界1位の評価を受けたものの、「新興企業」(38位)、「法人税」(35位)、「FDI(海外直接投資)」(35位)、「ベンチャー投資」(23位)、「生産性」(21位)、「政府R&D」(20位)といった項目での評価が低かった。

また、過去10年間での発展度ランキングでは、1位は中国(19.5ポイント)。発展度で中国が高い評価を受けた項目は、「研究者」「成人1人当たりのGDP」「生産性」がいずれもトップで、「科学的学術発表」(2位)、「企業R&D」(4位)、「電子政府」(4位)が目立った。

以下、2位がシンガポール(19.0ポイント)。3位には競争力ランキングでは、22位のエストニア(18.1ポイント)がランクインし、今後台頭が見込まれる国として、新たに注目されそうだ。以下は、4位にデンマーク(17.4ポイント)、5位にルクセンブルグ(16.9ポイント)がランクインしている。

発展度から見た日本の世界ランキングは、14.4ポイントの10位。「科学的学術発表」では、中国を押さえてトップに立ったものの、総合ランキング同様「FDI」(35位)、「政府R&D」(30位)の発展度が足を引っ張り、10位に留まった。また、かつては世界1位を誇った「成人1人当たりのGDP」も23位となり、40カ国中アベレージ以下に位置づけられる結果となった。

技術革新と競争力の世界ランキングトップ10

1位 シンガポール
2位 スウェーデン
3位 ルクセンブルグ
4位 デンマーク
5位 韓国
6位 米国
7位 フィンランド
8位 英国
9位 日本
10位 NAFTA諸国(米国・カナダ・メキシコ)

技術革新と競争力の発展度世界ランキングトップ10

1位 中国
2位 シンガポール
3位 エストニア
4位 デンマーク
5位 ルクセンブルグ
6位 スロベニア
7位 ロシア
8位 リトアニア
9位 キプロス
10位 日本