Chromium - News and developments from the open source browser project

どのページを閲覧してもクラッシュしないWebブラウザの開発、どんな操作をしてもクラッシュすることがないWebブラウザの開発は、どのWebブラウザの開発者も追求するものだ。開発者自身による試験やユーザからのフィードバックを得ての改善は基本的な方法といえる。大規模なユーザを持つIEはユーザからのフィードバックが得やすいし、同じく最大のOSSブラウザであるFirefoxも世界中のユーザからフィードバックが得やすい。

登場してから短時間で4位のシェアを獲得してメジャーブラウザの仲間入りをしたGoogle ChromeはGoogleならではの方法で堅固性の確保を実現している。どのような方法で堅固性を実現しているかがChromium Blog: Distributed Reliability Testingで紹介されている。同社ではこの試験方法を「Distributed Reliability Testing」と呼んでいるようだ。

Googleの持つ最大の強みは検索エンジンから得られるWebアクセス情報と大量のコンピュータリソースだ。同社では収集した情報からもっともアクセスされるサイトから順に自動的にレンダリング試験を実施。クラッシュするかしないかを定期的にレポートで報告している。開発者はそれをチェックして次の開発につなげる。問題のあるコミットが発覚した場合、名指しで忠告がくることもあるようだ。リリース前にはさらに多くのページに対して試験が実施される。同社ではUIについても似たようなチェックを実施しているという。

アクセスされるサイトの情報を活用できるのは世界最大の検索サービスを提供しているGoogleならではのものだ。この短時間に一気にメジャーブラウザの地位を獲得した背景には、こうした徹底した自動化と包括的な試験インフラストラクチャが存在している。