招待制のベータ提供だった「ZumoDrive」がパブリックベータに移行した。同サービスはオンラインストレージを介して複数のPCの自動バックアップとデータ同期を実現する。米Dropboxのライバルとして注目されている。
ZumoDriveがサポートするプラットフォームはWindows(Vista/ XP)とMacだ。LinuxもサポートするDropboxに比べるとクロスプラットフォームの幅で劣るが、ZumoDriveはローカルストレージを効率的に利用する"Supersize"技術の優位性をアピールしている。Dropboxの場合、オンラインストレージとローカルのDropboxフォルダが完全に同期されるため、オンラインストレージと同じだけの容量が同期している各PCのローカルストレージにも必要になる。ZumoDriveもDropbox同様にローカルストレージにファイルが存在するように見えるが、全てのファイルが揃っているのはオンラインストレージだけだ。ZumoDriveはローカルストレージの空き容量、ユーザーの利用動向に従って、ユーザーが必要としそうなファイルのみをローカルに保存する。ローカルにキャッシュされていないファイルは使用時にダウンロードすることになる。ローカルストレージに余裕があれば、ZumoDriveはオフライン作業の実現を優先するが、例えば8GBのストレージしかないネットブックを50GBのZumoDriveと同期することも可能なのだ。ストレージ容量が限られたモバイルデバイスに適したサービスであり、開発元のZecterは「Supersize Me」というZumoDrive用のiPhoneアプリも用意している。Supersize Meは、ZumoDrive上の各種ドキュメント (MS Office、PDF、RTF、TXT)、音楽(MP3、AAC)、写真(JPEG、PNG、TIFF)のiPhoneでの表示・再生をサポートする。
Dropboxは2GBまでが無料で、9.99ドル/月または99ドル/年を支払えば50GBのオンラインスペースを利用できる。ZumoDriveの無料プランは容量1GBとDropboxの半分だ。その代わりに有料プランが、10GB(2.99ドル/月)、25GB(6.99ドル/月)、50GB(11.99ドル/月)、100GB(19.99ドル/月)、200GB(37.99ドル/月)、500GB(79.99ドル/月)とバラエティ豊かで、必要に応じたサイズを選択できる。