SAPジャパンは2月24日、ERP、CRM、SRM、SCM、PLM、BIなどのソフトウェアを同梱したビジネススイート製品の新版「SAP Business Suite 7」を発表した。新版では、enhancement packageから必要な機能を選択して、SAP Business Suiteへ追加したり、SAP Business Suiteの機能を組み換えたりすることができるSOAベースのアーキテクチャを採用。経営層の意思決定を迅速に反映できるITインフラへと進化させている。
新版発表にあたり、強調されたのが、「効率性の追求」、「洞察力の深化」、「柔軟性の確保」の3点。
これらのうち、効率性については、SAPの標準化されたパッケージを活用し、「無駄のない優れた仕事のやり方を取り入れることでコストを削減し、厳しい経済環境を生き抜いてもらう」(SAPジャパン 代表取締役社長兼CEO ギャレット・イルグ氏)とした。
また、洞察力については、SAP BusinessObjectsの技術をベースにしたBI機能を取り込んでおり、「通常の業務を進める中で、問題点や市場の変化に"気付ける環境"を構築し、早期の対策につなげてもらう」(SAPジャパン カスタマーイノベーションセンター本部長 バイスプレジデント 田村元氏)という。
そして、柔軟性についてはSOAを採用したこと挙げ、「"問題点等に気付いていたけれどITシステムがネックになって変えられなかった"ということがないよう、ビジネスプロセスの変更に迅速に対応できるアーキテクチャである」(田村氏)と説明した。
なお、SAP Business Suiteには、「SAP ERP」「SAP Customer Relationship Management」「SAP Supply Relationship Management」「SAP Supply Chain Management」「SAP Product Lifecycle Management」の基本業務パッケージのほか、業界別アプリケーションやSAP BusienssObjectsのポートフォリオ分析機能、「SAP NetWeaver Business Process Management」などの製品が含まれる。一般向けの出荷は5月が予定されている。