フィルタリングソフトの開発・販売を行うデジタルアーツは18日、神奈川県の川崎市PTA連絡協議会と協力し、川崎市内にある51の市立中学校に通う子どもがいる家庭を対象に、家庭向けWebフィルタリングソフト「i-フィルター 5.0」の90日間試用版を無償で配布すると発表した。無償配布は20日から、同社ホームページ上に設ける特設サイトで行う。

「i-フィルター」紹介トップページ画面

デジタルアーツによると、子どもにインターネットを利用させる場合のフィルタリングの設定について、94.3%の保護者が「必要である」と考えている。一方、18歳未満の子どもにPCを利用させている家庭におけるフィルタリングサービスの利用状況は、30.2%前後にとどまっている。

こうした状況下、川崎市PTA連絡協議会では、インターネットを通じて子どもが犯罪に巻き込まれるという現状を考え、2008年9月から、保護者が安全で安心なインターネット利用を考えるための啓発ページ「ITひろば」を協議会Webサイト内に開設。インターネットを介したトラブルの事例や、対策方法、相談窓口を紹介している。

今回、デジタルアーツでは、川崎市PTA連絡協議会と協力し、川崎市内の51の市立中学校に通う子どもがいる家庭を対象に、家庭向けWebフィルタリングソフト「i-フィルター 5.0」の90日間試用版を無償で配布する。

i-フィルター 5.0は、子どもの年齢に応じたフィルタリング強度の変更ができるだけでなく、各家庭の教育方針に応じた細かいフィルタリング設定が可能。また、掲示板やチャット・ブログなどのサイトに対して、閲覧のみ許可し、書き込みを禁止するなど、利用者のニーズに対応したさまざまな機能を有している。

川崎市PTA連絡協議会でも、今回のフィルタリングソフトの無償配布に際し、啓発のためのチラシ3万部を市立中学校生徒の保護者に配布すると同時に、日本PTA全国協議会が推薦するフィルタリングソフトの紹介をする。

デジタルアーツが今回のような形でi-フィルター 5.0の90日間試用版を無償で配布すると同時に、PTAと連携しながら啓発活動を支援するのは、今回が初めて。

同社では、「今回の試用版配布をきっかけに、PC向けフィルタリングソフトの機能に関する正しい知識が広く普及するとともに、フィルタリングソフトやインターネット利用の安全について、家庭で話し合ういいきっかけになることを願っている」としている。