ミック経済研究所は2月12日、ベンダー50社のサーバ仮想化ソリューションへの取り組みを調査した資料「サーバ仮想化ソリューション市場展望 2009」を発刊し、同調査結果の概略を発表した。調査対象50社の内訳は国内のハードウェアベンダー、仮想化ソフトウェアベンダー、システムインテグレーター。

同調査では、サーバ仮想化技術を活用したIT ソリューション案件に伴う、ハードウェア、ソフトウェア、構築サービス、保守・運用の提供を「サーバ仮想化ソリューション」と定義している。

今回の調査では、サーバ仮想化ソリューション市場規模は2007 年度が780億円で、2008 年度が前年度比159.9%の1,248 億円へと拡大すると見込まれている。さらに、同市場は2007年度から2013年度までの6年間に、平均成長率30.9%で成長し、2013年度には3,920 億円に達するだろうとしている。

サーバ仮想化ソリューション市場の動向としては、2008年度に入って本格化しつつあり、数千台規模の大規模なサーバ統合案件を多数獲得しているベンダーもあるという。2009年度以降は、市況が悪化する中、コスト削減のための対策としてさらなる拡大が期待されている。その証拠として、景気後退が顕著になり始めた2008年度下期以降、リプレース予定のサーバを仮想化環境に移行することで、ハードウェアの投資コストを削減しようとするユーザー企業が急増していることが挙げられている。

さらに、サーバ仮想化ソリューションは、コスト削減の目的だけでなく、シンクライアントやディザスタリカバリなどとしての用途の拡大も進んでいるという。これらは、ベンダーの差別化要因として注目されており、今後いっそうの拡大が期待されている。

同資料の価格はハードカバー版が19万9,500円、CD-ROM版が39万9,000円、両者のセットは56万7,000円(いずれも税込)となっている。

「サーバ仮想化ソリューション市場規模推移」ミック経済研究所調べ

「サーバ仮想化ソリューション市場規模推移・中期予測」ミック経済研究所調べ