社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)主催による「PAGE2009」が2月4日から、池袋のサンシャインシティ コンベンションセンターTOKYOにて行われている。出展社数150以上を数えるPAGE2009は、DTPと印刷関連の動向を知るには最適な毎年恒例の展示会。今年のPAGEのテーマは「ゼロリセット」。グラフィックビジネスにおいて、発注側と受注側が古い仕事のやり方を壊してでも、相互に利益を上げるられる新たな一歩を、このPAGEから踏み出していこう、というものだ。
PAGE2009の会場は、出展ブースが置かれている4カ所のホール、29のコンファレンスが行われるコンファレンス会場、17セッションが予定されているセミナー会場などで構成されている。各企業の新製品やソリューションサービスなどがメインにプレゼンされていたが、今年の傾向としては、近年の流れを踏襲して、コスト削減や効率化を前提としたワークフローをフォローするソリューション、新製品をメインにしているという印象が強く、合わせて、エコロジーにまつわるキーワードも見掛けることが多かった。そんなPAGE2009で、気になるブースをレポートをしてみたい。
コニカミノルタやキヤノンの最新プリンタ
コニカミノルタは、新製品「bizhub PRO C65hc」を展示。A4ヨコのフルカラーで毎分65枚、A3フルカラーでも毎分36枚のスピードに加えて、デフォルトのCMYKで高彩度を可能にした高彩度トナーの採用により、RGBに近い色再現を可能にしたオンデマンドシステム。Japan Color 2001に準拠した色再現も可能なためオフセットに迫るクオリティも確保できる。キヤノンマーケティングジャパンは、高速かつ高精度なデジタルプリンターの新製品「imagePRESS 1135」のほか、光沢のある立体的な効果を演出する「クリアトナー」を搭載した「imagePRESS C1+」、その他、アートディレクターの岡本一宣氏によるセミナーなどが行われた。
様々な新フォントも展示
フォントも新製品が登場。モリサワは、現在開発中のユニバーサルデザイン書体への取り組みを発表。文字の形がわかりやすいこと、文章が読みやすいこと、読みまちがえにくいことをキーワードにした開発についてプレゼンテーションがなされていた。また、auの新製品「安心ジュニアケータイK001」の機能として搭載された文字の学習にモリサワフォントの「学参フォント」が採用されたことを携帯実物で展示。フォントワークスからは昨年発表された、タイプバンクの書体をライセンス方式のLETSに取り込んだ新製品「タイプバンクLETS」のサービスを展開していた。
「安心ジュニアケータイK001」の文字の学習に搭載された「学参フォント」。文部科学省学習指導要領の代表的な字形に準拠したフォントだ |
新発売の「タイプバンクLETS」のほか、JIS2004字形に準拠したOpenTypeフォント38書体の展示や、昨年末に発売されたLETSの新書体「筑紫オールド明朝-R」などが紹介されていた |
アドビ システムズ
久しぶりの出展となったアドビ システムズのブースでは「Adobe CS4」の製品展示とプロモーションがメインとなり、アンケートに答えればAdobe CS4体験版が配布されるという計らいも。また、隣接する「セミナーゾーン」において、CS4各種アプリケーションの新機能紹介、PDFワークフロー講座などの実践的なセミナーが行われた。
アドビ システムズのブースは人が多く集まっており、来場者がCS4を体験しているシーンが多く見られた |
セミナーゾーンで行われた市川せうぞー氏によるセミナーの模様。「InDesign CS4」の組版チップスについてのセミナーは、多くの参加者で賑わった |
クォークジャパン
「Quark Dynamic Publishing Solution」と「QuarkXpress 8」の展示風景。セミナーのタイトルは「Quark Dynamic Publishing Solution(Quark DPS)がもたらす新たなパブリッシング革命」 |
クォークジャパンは「QuarkXpress 8」をはじめ、エンタープライズ向けのソリューション「Quark Dynamic Publishing Solution(Quark DPS)」を紹介。XMLをベースにしたワンソース・マルチユースを実現するQuark DPSを用いたワークフローをわかりやすく解説する、無料のセミナーも行われた。
入場料 | 1.000円 |
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会期 | 2月4日(水)~6日(金) |
開場時間 | 10時~17時 |
場所 | サンシャインシティ コンベンションセンターTOKYO |