サイバーエージェントと日本アイ・ビー・エムは3日、インターネット上のユーザー行動とテキストデータをもとにした複合的なユーザー動向分析技術を共同開発し、3月よりブログサービス「Ameba」(アメーバブログ、アメブロ)上で同技術を利用した新機能を追加すると発表した。

両社が研究開発した技術は、インターネット上における「ユーザー行動」と「テキストデータ」の複合的な分析に基づき、ユーザーの興味や行動傾向を効率的に把握するというもの。たとえばブログにおいては、エントリーの閲覧やコメントの書き込みという「ユーザー行動」から興味の強さを、書き込んだ内容「テキストデータ」からは嗜好の対象を推測。この両者のデータを複合的に組み合わせることで、「ユーザーの持つ興味や、それに基づくブログやコミュニティー内における行動傾向の変遷と経過を知ることが可能」(両社)になるとしている。

アメブロでは、この技術を利用した「ブログ推薦機能」「ブログサポーター機能」(いずれも仮称)を3月から実装する。ブログ推薦機能は、アメブロ上でのユーザーの読み・書き・読者登録といったユーザー行動を分析し、趣味・趣向の合う他のユーザーのブログをオススメするというもの。ブログサポーター機能は、著名人が多く参加しているアメブロの特徴をいかしたサービス。各ブログへのアクセス・コメント投稿・コメント内容・自身のブログ内容などを分析し、熱心な読者を「ブログサポーター」として各著名人ブログに掲出する。これにより、ユーザーのブログ利用促進、ブログ間の回遊性の向上を狙う。

本プロジェクトは、IBMが全世界で展開する「First-of-a-Kind(FOAK)プログラム」(IBM研究員がクライアントと協力して先進的ソリューションを創出する実証研究プログラム)の一環として2008年7月にスタート。IBM東京基礎研究所がユーザー行動とテキストデータの分析に必要な基礎技術を開発、サイバーエージェントが同技術をリアルタイムにAmebaで表示するための実装を行なった。