サイボウズは、中小企業向けグループウェアの最新版「サイボウズ Office 8 (以下Office 8)」と、Webデータベースの最新版の「サイボウズ デヂエ 8(以下デヂエ 8)」を本日より販売開始すると発表した。

Office 8のトップ画面

デヂエ 8のトップ画面

サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏。節分にちなんで着物姿で登場

今回発表された最新版の特徴は、Office 8とデヂエ 8の連携強化。「Office 8」のメニューバーに「デヂエ 8」のアイコンが追加され、「Office 8」のアプリケーション機能の1つのような操作感で「デヂエ 8」の利用が可能となる。同社 代表取締役社長 青野慶久氏は「今回は数年に一度の大きなバージョンアップ。Officeとデヂエの連携により「サイボウズは『誰でもできる』から『何でもできる』になった」と語る。

Office 8にデヂエが統合された画面

Office 8にデヂエが統合されたことにより、アプリを作って組み込むことが可能になった

2つの新製品の機能強化のポイントは「現場でカスタマイズできるシステム」「肌感覚に近いUI」「手間のかからないセキュリティ管理」の3つ。

今回のバージョンアップのポイント

具体的には、「Office 8」では、トップページに 配置されている「スケジュール」や 「最新情報」、「リンク集」 など各機能のパーツをドラッグ・アンド・ドロップ移動できるようになったほか、システム管理面においては、パスワードの有効期限や桁数の制限、全ユーザーを対象にした メール振り分け設定など、スパムメール対策の機能も強化されている。そのほか、トップページでのメニューバー新設、個人フォルダに蓄積される電子メールなどの未読絞込みや、 ワンクリックでメール内容の導入部分を見ることができる抄録表示、スケジュールの各予定に色づけできるマーキング機能などの新機能が搭載されている。

画面は現場でカスタマイズすることが可能に

トップページにメニューバーが新設

Ajaxの採用によりパーツごとの更新が可能に

セキュリティ機能の強化ポイント

一方デヂエ 8では、フォームの各項目間に区切り線を挿入できるようになったほか、ブラウザ上で表示されているデータの書式などをそのまま活用し、Excelファイルとして出力できる <.xls> 書き出し機能、CSVファイルの書き出しや読み込みがコマンドラインから実行できる機能、クロス集計の機能などが搭載された。セキュリティ面では、Office 8と同様にパスワードの有効期限や桁数制限が設定可能になっている。また、今回Office 8との統合認証が利用できるようになっている。

同社には、Officeシリーズ以外に、1万人規模に対応できる従業員300人以上を対象にしたガルーンというグループウェアがある。従来Officeシリーズは、初めてグループウェアを導入する従業員数100人以下の企業を主なターゲットとしてきたが、ガルーンの発売により、中堅規模の顧客も増加。今回のバージョンアップは、100-300人規模のユーザーにも注力した製品となっている。

100-300人規模の企業にも注力

サイボウズ マーケティングコミュニケーション部 部長 野水克也氏

同社 マーケティングコミュニケーション部 部長 野水克也氏は「最近は、最低限の機能だけを求めた乗り換えユーザーも多い」と述べ、ノーツやExchangeからの乗り換えユーザーも大きなターゲットになっていることを明らかにした。同氏は販売目標を「今年1年くらいで2000ユーザーくらい増やしたい」と語った。

今回販売されるパッケージでは、「Office 8」の基本セットに「デヂエ 8」を組み合わせた「業務改善セット」、「Office 8」の基本セットに外部より携帯電話やモバイルパソコンからアクセスできる環境を提供する「サイボウズ リモートサービス」を加えた「モバイルセット」、「Office 8」のすべての機能が利用できる「フルセット」も販売する。

なお、「サイボウズ Office 7 サービスライセンス」契約期間中のユーザーは、無償でバージョンアップできる。

ライセンス価格は、Office 8の10ユーザー版の場合、基本セットが7万9,800円、業務改善セットが12万9,800円、モバイルセットが16万8,000円、フルセットが30万8,000円となっている。一方、デヂエ 8は、新規プラン 20の場合で、年10万円となっている。なお、Office 8を利用中でデヂエ 8を新規に導入する際には、50%引きで提供するという。

サイボウズの記者発表では、毎回イベントが開催されることが恒例になっているが、今回は鬼を不況に見立て、豆まきが行われた