エーピーシー・ジャパンは2月2日、室内に水を持ちこむことなく冷却水または冷水を用いて、データセンタやサーバルームのIT機器から発生する熱を効率的に冷却する水冷リモートコンデンサユニット「Water-Cooled Condenser for InRow RP DX」(以下、Water-Cooled Condenser)の発売を開始した。同製品は同社の冷媒式冷却装置「InfraStruXure InRow RP DX」と併用する必要がある。
同社によると、データセンターにおける発熱は冷媒(空冷)方式よりも冷水方式のほうが効率的かつ効果的に冷却できると知られているが、日本では地震発生時における水漏れの懸念などからデータセンター内部に水を持ちこまない規定を設けている企業が多く、冷水方式の利用を断念するケースも少なくないという。
InRow RP DXとWater-Cooled Condenserを併用した環境では、InRow RP DXが吸い込んだIT機器の発熱を冷媒管を通じてデータセンタ室外に設置したWater-Cooled Condenserまで送り込み、同製品に供給される冷水または冷却水で冷却が行われる。これにより、データセンタ内に水を持ちこむことなく、冷水または冷却水を用いて冷却を行うことが可能になる。この場合、InRow RP DXに室外機を利用する冷媒式に比べ、最大で約40%の電力コストが削減されるという。
同製品は冷却水と冷水を利用する2つのモデルで展開される。冷却水モデルの標準価格は752万4,510円、冷水モデルの標準価格は733万5,510 円で、いずれもInRow RP DXの価格が含まれている。