jQuery 1.3が登場!
jQueryはPrototype.jsと並んで最もポピュラーなJavaScriptライブラリの1つで、DOMの要素や属性に対する操作をメソッドチェーンで流れるように記述できるのが特徴だ。最近では日本語での情報も増えており、Webアプリケーションの開発で利用しているという開発者も多いのではないだろうか。
2009年1月、jQueryの最新のメジャーリリースとなる1.3がリリースされた。新たなCSSセレクタエンジンSizzleの導入やリファクタリングによる処理の高速化など、メジャーリリースに相応しい内容となっている。本稿ではjQuery 1.3での主な変更点や新機能を紹介する。
大幅な高速化を実現
jQuery 1.3は1.2系と比べ、大幅な高速化が実現されている。CSSセレクタエンジンがより高速なSizzleに置き換えられているほか、要素の追加やoffset()メソッドが大幅に高速化されている。
jQuery 1.3のリリースノートにパフォーマンステストの結果が掲載されているが、これによるとjQuery 1.2.6と比較して要素の追加は6倍、offset()メソッドは3倍の高速化が実現されている。また、後述するライブイベントを実現するためのデリゲーションフィルタリング処理はSizzleの導入によって30倍高速になっているとのことだ。
セレクタのパフォーマンス(jQueryのリリースノートから) |
デリゲーションフィルタリングのパフォーマンス(jQueryのリリースノートから) |
HTML要素追加のパフォーマンス(jQueryのリリースノートから) |
offsetメソッドのパフォーマンス(jQueryのリリースノートから) |
他にもhide()、show()など様々なメソッドに性能改善のための修正が行われており、jQuery 1.3にバージョンアップすることの最大のメリットは高速化といっても過言ではないだろう。