米IBMは26日(現地時間)、世界各地の6つの大学、および学術機関と提携し、同社のクラウド・コンピューティング・ソリューション「IBM Blue Cloud」を提供することで、研究開発やプロジェクトの促進を支援すると発表した。

カーネギーメロン大学カタール校、カタール大学、およびテキサスA&M大学カタール校が推進する、中東におけるクラウド・コンピューティング・プロジェクトの草分け的存在「カタール・クラウド・コンピューティング・イニシアティブ」では、クラウド・コンピューティングを利用して、アプリケーションのテストや地震モデリング、および石油・ガス探査を含むさまざまなプロジェクトを実施する。

プレトリア大学では、患者に投与された薬剤の吸収率やDNA中のタンパク質構造を研究することにより、重篤な疾病の進行を遅らせることができる医薬品の開発テストにクラウド・コンピューティングが活用されている。また、東アフリカのHEALTHアライアンスでは、学生が遠隔地からアクセスできる仮想コンピューティング・ラボによる教育サービスをクラウド・コンピューティングによって拡充するほか、九州大学でも学生たちがクラウド・コンピューティングの実習クラスに参加することで、クラウド・コンピューティング管理システムやその上で稼働するアプリケーションの設計、一度に数千台ものコンピューターを用いて膨大な量の演算を実行できるクラウド・インフラについての理解を深めていく。