イーフロンティアは23日、3DCGソフト「Shade」の最新版10.5シリーズを3月6日に発売すると発表した。同社では、「Shade10」という区切りを達成した昨年に、ShadeでのCG製作の更なる高効率化などを目指す「Shadeシフトアッププログラム」を始動。今回のShade10.5はその最初として、操作系に重点を置いた機能拡張を行ったとのこと。同シリーズには、「Shade 10.5 Basic」、「Shade 10.5 Standard」、「Shade10.5 Professional」という3つグレードが用意されている。
主な新機能は、以下の通り。
・マルチパスレンダリング(Standard、Professional) : 拡散光成分、環境光成分、ハイライト成分、シャドウ成分など、別々のステージで計算された結果を合成せずに、レンダリング要素毎に画像として書き出す機能。書き出された画像は、Photoshopなどのフォトレタッチソフトで一枚のレンダリングイメージに加工したり、レンダリング後にハイライトやシャドウの調整なども可能とのこと。
・スナップ(全グレード) : Shade10で搭載されたバウンディングボックスでのスナップ機能を拡張し、個々の頂点や稜線上に新たな形状を作成できるスナップ機能。長方形を組み合わせて部屋などを描画する際に、頂点位置を共有したモデリングを行うことができるという。
・作業平面(全グレード) : 任意のポリゴン面を基準とするローカルの作業平面を作成でき、その作業平面上でモデリング作業を行うことで、意図する位置や方向での形状作成が可能。作業平面とスナップ機能によって、三面図からの入力が不可欠であったモデリング作業が、透視図だけでも直感的に行えるようになるとのこと。
・トゥーン/ハーフトーン(Standard、Professional) : Shade10の「漫画原稿」モードと同じく、単純なモノクロのドットパターンによる疑似ハーフトーンの作成機能。明度の変化に応じてドットサイズを自動的に可変させて、滑らかなグラデーションの表現を可能にしたという。
・EPix出力/COLLADA出力(Professional) : インフォマティクス社の建築パース作成ペイントソフトウェア「Piranesi」の標準フェイル形式「EPixファイル」および、Playstation3でも利用されているSCEA社提案の汎用3Dデータフォーマット「COLLADAフォーマット」でのファイル出力に対応。
価格は、Professionalが10万500円(ダウンロードVer.は7万円)、Standardが4万5,000円(ダウンロードVer.は3万円)、Basicが1万2,800円(ダウンロードVer.は8,400円)となっている。すべてのグレードにWindows版とMac OS X版があり、Shade10のユーザーは同社のWEBサイトから無償でダウンロードが可能。