OKIセミコンダクタは、決済端末に要求されるセキュリティ強度評価基準「PCI-PED 2.0」に対応可能な独自のセキュリティIPと周辺制御機能を1チップに集積したセキュリティLSI「ML675055」を開発した。すでに販売を開始、1月中の量産出荷を予定している。

「ML675055」の外観

同製品は、電力解析の耐性を持ったRSA、DES/T-DES、AES、SHA1/SHA256の各暗号エンジンを搭載している。特にRSAは、最大2,112ビットの鍵を用いた暗号化、復号化演算が可能。また、電圧、温度、周波数など各種センサを搭載しており、これらを常時監視することで、耐タンパ性を実現しているほか、独自のメモリ保護機能により、不正アクセスによる攻撃を検出することが可能となっている。

CPUコアは、ARMの32ビットコア「ARM7TDMI」を採用、8KBのキャッシュメモリを有し80MHzで駆動する。

このほか、独自の暗号機構を備えた外部メモリインタフェースを備えることで、カスタマのアプリケーションプログラム、データサイズの大容量化にも対応が可能。

なお、実装している各種セキュリティ機能は、PCI-PED認証ラボである独「T-Systems」にて安全性の評価を実施しており、カスタマの採用時の評価作業の低減が可能なほか、公正な評価データの提供が可能となっている。