米Tektronixの日本法人である日本テクトロニクスは1月19日、デジタル・フォスファ・オシロスコープ(DPO)「DPO70000Bシリーズ」およびデジタル・シリアル・アナライザ(DSA)「DSA70000Bシリーズ」を発表した。また、併せて同オシロスコープ用アクティブ差動プローブ「P7500 TriMode」の新製品を発表した。すでに受注、出荷を開始しており、価格はオシロスコープが693万円(税抜き)から、プローブが90万8,000円(税抜き)からとなっている。
日本テクトロニクス マーケティング部部長の大石弘幸氏 |
同オシロスコープは、4/6/8/12.5/16/20 GHzのモデルを用意しており、ユーザーはアップグレードプログラム「SpeedBooster」を用いることで、後々の周波数帯域のアップグレードが可能となっている。
同社マーケティング部部長の大石弘幸氏は、「(同オシロスコープは、)シグナルインテグリティなど、多くの面で世界トップクラスの性能を実現し、まさに最高のカスタマのための最高クラスの製品となった」と胸を張る。
同製品は、「高速シリアル伝送のデバッグに求められる5Gbpsのハードウェアベースのシリアルトリガを採用」(Tektronix パフォーマンススコープ製品ライン バイスプレジデント&ゼネラル・マネージャ Brian Reich氏)しており、USB 3.0などの特定パターンを高速に測定可能なほか、同社が採用してきた「Pinpoint」トリガシステム、「拡張イベント・サーチ/マーク」による第3のソフトウェアトリガなどのトリガを持つ。
また、レシーバ端における波形のエミュレーションやトランスミッタ・イコライゼーション(エンファシス)、フィクスチャ、DFE/FFEレシーバイコライゼーションなどを統合したアプリケーションツールセットによるシリアルデータリンク解析(SDLA)が可能なほか、DDR1/DDR2/DDR3/LP-DDR/GDDR3などのアプリケーションを1つのツールで計測可能な解析ソフトウェア「DDRA V2.0」を用いることで、リードとライトのバーストを連続して分離することが可能となっている。
さらに「業界トップクラスの低垂直ノイズ、有効ビット数、フラットな周波数応答を実現」(同)しており、最高20GHz帯域、50GSpsのサンプルレートで8Gbpsまでのデータレートの5次高調波測定が4チャネルで可能となっている。低ノイズ・フロアについては、例えば6.5GHzの正弦波を測定した場合、測定されるノイズは、競合製品では37mV p-pであったものが、同オシロで15.9mV p-pとなるというほか、「高周波に対応できるように最適化したことにより、高いビットレートを維持できている」(同)という。
一方のP7500 TriModeの新製品は、周波数帯域4/6/8 GHzに対応したプローブとなっている。「これにより、同プローブは4GHzから20GHzまでのラインナップが完成した」(同)であり、ユーザーの検証、デバッグ、トラブルシュートの要求に応えることが可能となるという。なお、TriModeのプロービングは、DUTへの1回の接続で、従来の差動測定のほか、各入力に独立したシングルエンド測定やコモンモード測定が可能という特長を持つ。