日立ソフトは14日、重要度の高いExcelファイルの計算式とマクロの変更履歴を監査証跡として取得し、監査レポートを出力するソフトウェア「iCOT SSLogger」を発売する。価格は上限20クライアントのスタンダードモデルが157万5,000円、上限50クライアントのエンタープライズモデルが262万5,000円(いずれもサーバライセンスを含む税込価格)。出荷開始は30日の予定。

新製品はJ-SOX法や金融庁検査などが求める表計算ソフトの統制環境を、既存の業務運用を変更せず実現するもの。統制管理対象に設定したExcelファイルの計算式・マクロの承認履歴と変更履歴、およびExcelファイルの操作履歴を収集し、監査レポートに履歴内容を出力することにより、改竄を容易に発見できるという。また当該監査レポートを監査証跡とすることで、内部監査において該当するExcelファイルの信頼性を証明できるとしている。

Excelファイルに対する統制管理では、以下の機能を備える。

・統制を必要とするExcelファイルだけを管理対象として設定可能
・統制管理対象として設定したExcelファイルの一覧を作成可能
・統制管理対象のExcelファイルに対して計算式・マクロの承認を行い、その承認履歴を取得
・承認した統制管理対象のExcelファイルに対する、計算式・マクロの変更履歴を記録
・統制管理対象のExcelファイルの「開く」「閉じる」「印刷」などの操作履歴を記録
・シート単位でボタンを押すことにより、計算式の入ったセルのロックが可能
・統制管理対象Excelファイルに対して、計算式・マクロに変更が無いことを証明する監査レポートを作成可能


この他、統制管理対象となるExcelファイルの保存場所やアクセス権/バックアップ環境を変更せずに導入可能、従来通りのExcelの操作で変更履歴の取得が可能、統制管理対象の設定/計算式・マクロの承認/監査レポートの出力などの操作をExcelのツールバーから実行できるといった特長を持つ。

iCOT SSLoggerの動作イメージ

同社では新製品の販売目標を、J-SOX法の対象となる上場企業とその連結対象企業および金融機関を対象に、3年間で600セットとしている。