パナソニックは、発光効率を従来機種の3倍にすることで、消費電力を従来の1/3にした高効率42V型フルハイビジョンPDPパネルと、フル動画解像度1080本を実現しながら最薄部8.8mmを実現した50V型フルハイビジョンPDPパネルを開発した。また、消費電力90kWh/年ならびに動画解像度1000本を実現した37V型フルハイビジョンLCDパネルも併せて開発したことを発表した。

42V型PDPでは、PDPの放電効率を従来比3倍に高める新たな放電ガスや蛍光体、電子源を多く発生させる新材料を開発したほか、放電領域を拡大させる新たなセル構造や省電力駆動方式を採用した。

50V型PDPでは、42V型と同様の発光効率向上技術を取り入れ、パネル構造や回路レイアウトの改善による合理化を実施することで厚さ8.8mmを実現したほか、蛍光体などの新材料の採用に加え、映像の動きに応じて発光を制御する新開発の高速駆動技術を取り入れることで、フル動画解像度1080本を実現した。

37V型LCDでは、IPSαパネルを改良、光透過率が他社方式比1.8倍、IPSαパネルの現行機種比で1割向上させたほか、新開発の"高効率LEDバックライト"を採用するのに加え、独自の液晶駆動回路(液晶AI)により検出した映像情報に応じて、LEDバックライトの点灯を局所的に制御する独自のLEDバックライト制御技術を開発したことにより消費電力の低減と黒再現の向上を実現した。

さらに、従来の倍速技術で用いられてきた動き検知性能と映像補間技術の精度を向上させたほか、映像の動きに応じてバックライトを細かく制御する独自の高速駆動技術を採用。これにより動画解像度の向上を実現した。

同社では、これらの開発品を「NeoPDPeco」「NeoLCDeco」と称し、今後の商品化に向けた開発を加速させていくとしている。