Google, Ben Goodge氏がChromium Blog, Tabbed Browsing in Google ChromeにおいてGoogle Chromeのタブ機能を説明している。Chromeのタブ機能は既存のほかのブラウザと比べて独特の動きをする。Tabbed Browsing in Google Chromeはなぜそうした動きになっているのかを知るうえでわかりやすく、Chromeを活用するのに役立つ文書だ。説明されている内容のいくつかを要約すると次のとおり。
- タブはコンテナであるという認識しており、ブラウザはウェブに対するウィンドウマネージャであると考えている。このためタブ切り替えUIをウィンドウの最上位に位置するデザインを採用している
- リンクをクリックして新しくタブを開く場合、新しいタブは元のタブの近くに開くようにしている。タブを左端に開くモデルではタブの切り替えに手間がかかる
- リンクをクリックして新しくタブを開いた場合、一連のタブはグループとして認識される。ただし永続的にグループ化されるのではなく、グループ以外のタブをクリックするとグループは解除される
- タブを閉じた場合、マウスカーソルの部分に次のタブのクローズボタンがくるようにUIが変化する。このため連続してタブを閉じる操作を簡単にできる。タブ切り替えUIから別の部分へマウスカーソルを移動させるとタブの幅展開が実施される
- タブを閉じた場合、次のタブはグループ内のタブが優先される
- 複数のタブを開いているウィンドウを閉じる場合、警告ダイアログは表示しない。ユーザが処理を終了させる場合に割り込みを入れないという設計理念に基づいている。別のウィンドウとともに閉じられてしまったタブであっても、タブページに最近閉じたタブとして表示され復旧できる
- タブの振る舞いをオプションで変更できるようにはしない。こうすることでデザイナ自身に対し適切な方法でデザインを検討しなくてはならないという強制力としている。最終的にヘビーWebユーザに対してベストな機能を提供していると考えている
Chromeを使って最初に気がつくのは、タブをたくさん開いてもひたすらタブが小さくなるだけでタブ部分がスクロールしないことだ。Googleはこれは今後変更すべきポイントだとしているが、ほかのブラウザが実施しているようにスクロールさせる方法にはしないようだ。タブをスクロールさせる方法は結局タブを探すのが面倒になるという問題があるとしており、別の方法を模索しているとしている。