中国に本社を持つ検索サイトBaidu(百度)は16日、従来のシンプルなデザインからエンターテインメント性の高い要素を取り入れた日本向けのデザインにリニューアルした。今回は、注目度の高い画像や動画をクリックするだけで検索ができるように工夫を施すなど、エンタテインメント的な要素が盛り込まれている。
画像検索ページには、「今日の注目画像」とニーズの高い10のジャンルに分けられたお勧めの画像が表示されており、キーワードを入力しなくても予め用意されているジャンルの画像をクリックしていくだけで、関連した画像を検索することができる。表示されている画像は、アクセス数が多いものを自動的に選択し、その後オペレータが注目度の高いものやお勧めしたいが画像を決定して掲載しているという。同様に動画検索ページも10のジャンルに分けられており、さらに具体的なタイトルを表示した「人気のキーワード」からも検索することができる。
8月に就任したばかりの同社日本法人代表取締役社長井上俊一氏は、WEB、画像、動画、ブログの検索、日本企業や法人による中国Baidu.comサイトへの広告出稿支援、訪日中国語ユーザーへのPHSレンタルサービスといった中国関連事業のサポート、早稲田大学と検索技術に関する共同研究をはじめとした産学連携事業パートナーシップの構築の3つを柱とした事業活動を日本で展開していきたいとしている。また、中国サイトと同様のサービスを提供するのではなく、日本市場のニーズに合わせた機能の提供と独自の製品の開発を行ない、新しい検索体験の実現を目指していくという。
さらにGoogleやYahoo!といった日本での競合に対しては、「半年や1年で追いつけるとは考えていません。中長期的にサービスを利用してもらえるように事業を展開していこうと考えています。おそらく、3年から5年で変化が見られるようになるのではないでしょうか。2009年はエンタテインメント性を意識した新しいサービスを導入する予定です」と今後の抱負を語った。