ニワンゴは12日、同社が運営する動画投稿サイト「ニコニコ動画」について、新バージョンとなる「ニコニコ動画(ββ)」のサービス提供を開始したと発表した。「ニコニコミュニティ」を活用してユーザーが生放送を配信することができる「ユーザー生放送」など、多くの新しい機能が追加されている。
12日は、2006年に「ニコニコ動画(仮)」がオープンして以来、二周年の記念日。ニワンゴの親会社であるドワンゴの小林宏社長によると、2008年12月3日現在、ユーザー数は1,029万人、モバイル会員は275万人、プレミアムユーザーは22万7,000人に達し、1,000万ユーザーの大台を突破している。
今回、二周年の記念日にバージョンアップを行い、原点回帰でもある「ニコニコ動画(ββ)」として新機能が追加された。
新機能の一つ「ユーザー生放送」は、「ニコニコミュニティ」を活用してユーザーが生放送を配信することができる機能。各ニコニコミュニティのオーナー(管理者)と、コミュニティ内で動画アップロード権限を持ちプレミアム会員であるユーザーが放送できる。「放送は、自らのPCにカメラとマイクを接続して簡単に開始することが可能」(ニワンゴ)。
「チャンネル生放送」は、ニコニコチャンネルに参加している各企業が実施可能。自社の製品プロモーションやユーザーとの直接対話など、「マーケティング的な側面はもちろん、交流やエンタテインメントを提供する場として活用できる」(同)のが特徴となっている。
どちらの生放送も、「運営コメント」と呼ばれる視聴画面左上のスペースにコメントを表示させたり、発信者のおすすめの動画を紹介することができる。1番組あたりの最長放送時間は30分で、ニコニコ動画全体で同時に50番組まで放送することが可能となっている。 また、有料の「プレミアム会員」向けサービスの拡充として、動画をブックマークする「マイリスト」の登録上限を大幅にアップ。1万2,500件まで登録が可能になった。
さらに、プレミアム会員向けに、ニコニコ動画へ動画を供給する動画ストレージサイト「SMILEVIDEO」への、1ファイルあたりの動画アップロード容量とビットレートもアップ。ファイル容量は、1ファイル最大で100MBのファイルまで投稿することができ、またビットレートも1Mbpsまで可能となった。
なお、「ニコニコチャンネル」でも容量100MB、ビットレート1Mbpsでのアップロードが可能となり、「公式チャンネル参加企業も、同様に高品質の動画を提供することができる」(ニワンゴ)ようになった。
「ニコニコミュニティ」の新機能として、「出身コミュニティ機能」も追加。ランキングやウォッチページの動画の情報部分に、その動画が作られた出身となるコミュニティの名前が表示されリンクされるようになり、「『共同作業機能』などで完成された動画の出身コミュニティを明示する際に活用できる」(同社)としている。
同社ではこの後にも、「『ニコニコ広場』『ニコニ広告』などの新機能を随時投入していく」としている。