1月5日付けで米Microsoftオンラインサービス部門プレジデントに就任するQi Lu氏

米Microsoftは12月4日(現地時間)、元米Yahoo!トップエグゼクティブのひとりであるQi Lu氏が同社に参加してオンラインサービス部門プレジデントに就任する人事を発表した。Qi Lu氏は、Microsoftの買収提案で社内が混乱していた今年8月まで米Yahoo!の検索広告技術部門エグゼクティブバイスプレジデントを努めていた人物(関連記事)で、検索広告技術の第一人者のひとり。そうした人物が、来年以降はMicrosoft CEOのSteve Ballmer氏の直下で同社オンラインビジネスの中枢として活躍することになる。

「QiをMicrosoftが迎えることに非常に興奮を覚える。同氏の深い技術知識とリーダーシップは業界でも知れ渡っており、必ずやMicrosoftにメリットをもたらすことになるだろう」とBallmer氏はコメントしている。またLu氏もMicrosoftでのビジネスチャンスを与えられたことに感謝のコメントを述べており、「Microsoftの素晴らしい研究チームらとともに人々や企業が情報の発見や共有におけるインターネットの使い方を変革していく手伝いをしたい」と締めくくっている。

Lu氏は1998年から約10年間Yahoo!に在籍していたが、それ以前は米IBMのアルマデン研究センターで研究スタッフとして活動していた。IBM以前は中国の復旦(Fudan)大学で学位を取得し、その後カーネギーメロン大学で研究員を勤めて博士号を取得している。また自身の研究分野で20あまりの米国特許を保有する。

だがLu氏の今回の人事発表と同日に、MicrosoftではaQuantive元CEOで現在は同社広告&パブリッシャーソリューション部門のシニアバイスプレジデントを務めるBrian McAndrews氏が同社を去る予定だと報告した。aQuantiveは2007年5月にMicrosoftが買収したオンライン広告代理店(関連記事)。GoogleのDoubleClick買収に対抗する形で、オンライン広告事業強化を狙うMicrosoftが行った買収だ。