露光装置メーカーの蘭ASML Holdingは、次世代リソグラフィプラットフォーム「TWINSCAN NXT」を搭載したArF液浸露光装置「TWINSCAN NXT:1950i」を発表した。
NXTは従来のデュアルステージに比べ、加速度向上を実現した設計になっており、これにより最大スキャン速度の向上、途切れのないステージ交換が可能となり、オーバヘッド時間の削減を実現している。そのため、スループットは200枚以上/時としており、「メモリの量産ラインでは、1日に4000枚以上を処理することができる」としている。
また、重ね合わせ精度は、複数のアライメントマーカーの使用により2.5nmを実現し、プロセス起因のウェハ変形を測定することが可能。さらに、位置測定に使用するビームを短く、かつ高精度化したことにより、ステージの位置制御を従来品比50%向上させている。
さらに、次世代液浸リソグラフィ制御システムも搭載。これにより、スキャン速度の向上と同時に、欠陥率を従来の1/2から1/3に低減することに成功している。
レンズの開口数(NA)は1.35で、シングルパターニングでも38nmプロセス世代に対応するほか、ダブルパターニングでは32nmのほか、22nmにも対応するという。
すでに複数の半導体デバイスメーカーより受注を受けており、2009年上期の出荷を予定している。