兼松コミュニケーションズ(KCS)は11月27日、同社法人営業部主催のプライベートセミナーを開催し、12月1日にサービスを開始する携帯電話の総合管理サービス「KCS Motion Ver.3」を披露した。

兼松コミュニケーションズ 法人営業部 本部長 竹井英明氏

初めに、同社法人営業部の本部長を務める竹井英明氏が登壇した。竹井氏は、「企業において端末のモバイル利用が当たり前になっていく中、当社は、今年初めよりMIer(Mobile Integrater)と標榜しており、モバイルを中心に企業システムを構築していくことを当社の使命として果たしていきたい」と、モバイルビジネスに対する意気込みについて語った。

また竹井氏は、「誰もが・いつでも・どこででもモバイルデバイスを使えるようになるということは、これまでよりも厳密な管理が必要になるということ」として、携帯を管理する際に音声だけを対象とするだけでは不十分と指摘。そこで、同氏はKCS Motion Ver.3を用いれば、幅広い携帯の管理が可能になるとアピールした。

兼松コミュニケーションズ 法人営業部 営業第一部 モバイルソリューション第二課 課長 藤波實次氏

同社法人営業部営業第一部モバイルソリューション第二課の課長を務める藤波實次氏からは、KCS Motion Ver.3の紹介が行われた。藤波氏は、「モバイルを企業で利用する際に必要となる3つの要素のうち、"請求管理"と"回線管理"は従来のKCS Motionでも十分サポートしていたが、バージョン3で"端末管理"の機能が拡充された」と述べた。

端末管理としては、スマートフォン、デュアルフォン、ライフサイクル、セキュリティの管理が追加されている。

今回のバージョンアップでは、端末管理を含め、以下の5項目を中心に機能が拡張されたという。

  • 資産(物品)管理
  • 端末管理
  • 請求情報
  • クレジットカード、ETC・コーポレートカード
  • タブ形式メニュー

例えば、「請求情報」というメニューでは、電話回線のほかオフィス用品の購買請求、ETC、コピー機の請求まで行える。

KCS Motion Ver.3のトップ画面

部署ごとに通話明細を表示している

電話番号ごとに通話明細を表示している

ETCの管理画面

味の素コミュニケーションズ サービス事業本部 アジコム購買センター 購買グループ グループ長 吉永克人氏

さらに、味の素コミュニケーションズ サービス事業本部 アジコム購買センター 購買グループ グループ長を務める吉永克人氏が、味の素グループにおけるKCS Motionの導入事例について語った。

吉永氏によると、味の素グループは、2005年から自社の購買システムと連携させた形でKCS Motionを導入しているという。管理対象の回線は約3,000とのこと。KCS Motionを導入したことで、携帯電話の一括購入による経費削減、携帯電話の適切な利用が実現されたという。

KCS Motionを選択した理由として、吉永氏は、「操作方法がわかりやすい、アクセス権限をコントロールできる、ポイントが管理できる点がよかった」と説明した。

また、吉永氏は、KCS Motionをまだ導入していないユーザーに対して、「通話明細のアクセス権限の設定は非常に厄介であり、手間がかかるので、十分検討した上で行ったほうがよい。例えば、社長の通話明細のアクセス権をどうするかなど、難しいケースが少なくない」と、アドバイスを述べた。