ニフティは26日、企業向けバズマーケティング支援サービス『NIFTY Buzz Marketing Solution』の提供を開始すると発表した。リサーチを重視する従来のブログ分析手法に、ブロガー(消費者)とのコミュニケーションを活性化させる「BuzzRelation」を加え、トータルコミュニケーションサービスとして展開する。
バズ(クチコミ)マーケティング、とくにブログの評判分析サービスに関しては各社からさまざまなソリューションが提供されている。ニフティはこれまで、ブログ分析レポート・コンサルティング「BuzzInsight」とオンラインブログ分析サービス「BuzzSeeQer」を組み合わせたブログのクチコミリサーチを目的とした評判分析システム「BuzzPulse」を提供していたが、新たにブロガーリレーションサービス「BuzzRelation」を追加。これにともない、サービス名もBuzzPulseから「NIFTY Buzz Marketing Solution」に変更する。
「最近、ブログの活用について企業のニーズが少し変わってきた」とネットマーケティング本部長 佐久間孝氏は話す。ブログを顧客理解のためのリサーチに利用する流れから、企業自らがブログを開設し、ユーザーとのコミュニケーションを図る中で製品やサービス情報をPRする流れが強まってきている。ブロガーに試用レポートを書いてもらうなども企業の狙いであり、そうした企業とブロガーの関係を佐久間氏は「ファンリレーションシップ」と表現。BuzzRelationは、ファンリレーションシップを構築するため、継続的な(その企業や製品の)ファン作りを支援するサービスとなる。
具体的には、ニフティが提供するブログサービス「ココログ」のネタ提供サービス「コネタマ」を利用する。11月12日に開始した"ネタ振りサービス"で、編集局やココセレブ(ココログで執筆する各界著名人)、企業などから"お題"を提供、ブロガーはそれについてエントリーを投稿する。企業からは、サンプル商品の提供やイベント情報の告知なども行なわれることから、BuzzRelationでも活用し、記事執筆の促進、クチコミの自然発生を狙う。ブログ分析レポート・コンサルティング「BuzzInsight」による高度なターゲティングを利用できる点も特徴。ブロガーの属性情報を多く持ち、100種類以上の組み合わせから最適なブロガーを選出することができるとしている。
BuzzRelationは、PR代理店のブルーカレント・ジャパンとの業務提携による拡販も行なう。ブルーカレント・ジャパンは独自のPRソリューション「インフルエンサー・プログラム」を手がけており、BuzzRelationを組み込んだ「ココログ・インフルエンサー・プログラム」を提供していく。
BuzzRelationの利用第一弾として、キリンビールがキャンペーンに採用したことも発表された。"キリンビールブランド誕生120周年"として2008年12月10日から期間限定で発売する「キリン 明治のラガー」「キリン 大正のラガー」のモニターキャンペーンに利用される。