Fedoraプロジェクトは25日 (米国時間)、Linuxディストリビューション「Fedora 10」 (開発コード名「Cambridge」) を正式リリースした。対応プラットフォームはIntel x86とx86_64、およびPowerPC。標準的なインストールディスクのほか、KDEやGnomeを収録したライブCD、独自のインストールイメージを作成するツール「Jigdo」用設定ファイルが配布される。
5月公開のFedora 9以来約半年ぶりとなる今回のリリースでは、Linuxカーネルに最新開発版のv2.6.27.5を採用。統合デスクトップ環境「Gnome 2.24.1」および「KDE 4.1.2」のほか、OpenOffice.org 3.0やFirefox 3.0.4、GIMP 2.6.2など、最新のオープンソースソフトウェアが収録されている。なお、他のパッケージとの関係上Artistic 1.0ライセンスが適用されるパッケージは取り除かれた。
主要な変更点としては、ワイヤレス接続共有機能の追加や、Webカメラのサポート改良、赤外線通信機能の強化、印刷システムの改良などが挙げられる。新しいブートアップシステム「Plymouth」の導入により、起動画面がグラフィカルとなり (現状ATI製チップの一部のみサポート)、ブート完了までの時間も短縮された。パッケージ管理システムも「RPM 4.6」に更新、暗号化アルゴリズムの変更など機能が強化されている。