郵便事業は25日、三菱自動車の電気自動車「i MiEV(アイ ミーブ)」1台を銀座支店に、富士重工業の「スバル プラグイン ステラ コンセプト」1台を横浜港支店に試行配備すると発表した。i MiEVを12月3日から約2ヶ月間、スバル プラグイン ステラ コンセプトを12月2日より約1年間、それぞれ営業業務用車両と集配業務用車両として使用し、走行能力等を評価する。

i MiEV(アイ ミーブ)

スバル プラグイン ステラ コンセプト

同社による電気自動車の実証実験は、軽自動四輪車だけで2万2,070台(2008年3月末時点)保有する車両を順次、環境対応車に更改する方針に基づき実施される。今後の本格導入に向け、環境性能や機能性、経済性の検証を行い、車両メーカーへの開発要請に展開するとしている。

試験走行が開始される2車両のうちi MiEVは、軽乗用車「i(アイ)」をベースに、エンジン、トランスミッション、燃料タンクを大容量リチウムイオン電池、小型・高性能モーター等で代用。三菱自動車が2009年夏の市場投入に向けて開発を進めているシングルモーター方式の電気自動車だ。三菱自動車は、郵便事業以外にも、北陸3県や神奈川県など複数の地方自治体とも実証走行試験を実施している。総電圧 330V、総電力量 16kWhのリチウムイオン電池を搭載し、最高速度 130km/h、航続距離は160km(10・15モード)。

一方のスバル プラグイン ステラ コンセプトは、4人乗りの乗用車から後部座席を外し、貨物車に改造、集配業務の効率を配慮して荷室に棚を設置したJP仕様。総電圧346V、総電力量9kWhリチウムイオン電池を搭載し、最高速度100km/h。航続距離は80km(実走ベース)としており、業務走行に際しては、神奈川県庁に設置された急速充電器を活用する。