米IBMは18日(現地時間)、クロスプラットフォーム仮想化企業の米Transitiveの買収計画を発表した。買収額については非公開となっている。

カリフォルニア州ロスガトスに本社を構え、イギリスのマンチェスターに研究開発部門を持つTransitiveは、任意のマイクロ・プロセッサーとオペレーティング・システム向けに作ったアプリケーションをほとんど変更することなく複数のプラットフォームで実行可能とする技術を開発し、48の世界特許やさまざまな業界でのアワードを獲得している。

今回の買収は、IBMの戦略に沿って、ユーザーのコンピューティング基盤の効率と生産性の最適化やサーバ利用率向上の支援を目的としたもの。具体的には、Transitiveの技術によって、LinuxベースのアプリケーションをIBMのシステム製品に搭載できるとしている。なお、Transitiveの技術はすでにIBM PowerVMソフトウェアの一部として組み込まれている。また、IBMは現在利用しているサーバーからメインフレームやパワー・システムといったIBMシステムへ移行するユーザーが増加傾向にあるとして、今後はTransitiveと共同でさらにシステムの移行を簡単にするツールやソリューションを開発していくとしている。