Samsung電子は、同社の50ナノ級2Gビット DDR3 DRAM製品が、「業界で初めて」(Samsung電子)、米Intelからの認証を獲得したと発表した。
今回、認証を受けたのは、2Gビット DDR3 DRAMおよび、PC用4GBのUDIMM(Unbuffered Dual In-line Memory Module)モジュール製品だ。
Intelから2Gb DDR3 DRAMについての認証を受けたのは、現在のところ「Samsung電子が唯一」(Samsung電子)ということだ。50ナノ級 2Gビット DDR3は、2007年に同社が開発した60ナノ 2Gb DDR2 DRAMよりも1.6倍ほど速く、1.333Gbpsの速度を実現する。またチップ自体のサイズも小さいので、生産効率も「既存の60%以上向上させられる」(Samsung電子)という。
さらにチップサイズが小さいことで、パッケージ積層技術を適用することなく8GB RDIMM(Registered Dual In-line Memory Module)、4GB SODIMM(Small Outline Dual In-line Memory Module)/UDIMM製品の量産が可能となる。既存の2Gb DDR2 DRAMの場合は、パッケージ積層技術を適用することで高容量のモジュールを製作することができていた。
そして1Gb DDR3を搭載したモジュールと比べると、半分の数のDRAMで構成できるので「40%以上」電力消費を抑えることが可能(Samsung電子)となる。電力消費を抑えるということは、発熱量も抑えることになるため、信頼性の向上につながる。
一方、サーバ用の8GB/16GB DRDIMMなどのモジュール9種については、現在評価が進められており、2009年初旬には、50ナノ 2Gb DDR3の全製品の認証が終わる予定ということだ。
市場調査会社の米IDCによると、世界のDDR3 DRAMの市場は、全体のDRAM市場の中で、2009年に29%、2011年には75%にまで成長する見込みだという。またDDR3 DRAMのうちで2Gbの比重も、2009年には3%、2011年には33%を占めるとしている。Samsung電子の製品が今回認証を受けたということは、急速な成長が見込まれるDDR3 DRAMの市場をリードしたと見ることができると同時に、ノートPCやサーバ市場においては2Gb DDR3 DRAMの採用が急速に増えていくことも予測できる。