英BT傘下の米Ribbitは11月17日(米国時間)、Webベースの電話アプリケーションプラットフォーム「Ribbit Developer Platform」を公開したことを発表した。開発者やシステムインテグレータは、Ribbitのプラットフォームを使って音声通話アプリケーションを開発・提供できる。Ribbitはこれに合わせ、キャリア向けのプログラム「Bring Your Own Network(BYON)」も発表した。

RibbitはWebベースの音声通話アプリケーション開発プラットフォーム。Ribbitのソフトスイッチ技術「SmartSwitch」を利用し、米Adobe Systemsの「Flash」「Flex」ベースでVoIPによる電話アプリケーションを開発・提供できる。さまざまな通信ネットワーク、端末、プロトコルをまたいでの通信が可能で、Ribbitはこれを「プログラム可能なテレフォニー」と称している。Ribbitはすでに、米SalesforceのCRMと統合可能な音声アプリケーションをデモしている。

今回、RibbitはRibbitプラットフォームをクラウド形式で提供。価格情報は現時点では公開されていない。これにより、テレコム分野以外の開発者やシステムインテグレータは、音声通話アプリケーションを設計/テスト/開発/実装し、収益を得ることができるという。開発者向けサイトでは、APIのほか、モニタリングなどの管理機能も提供し、開発者は自分が開発したRibbitアプリケーションをマーケットプレイスの「Ribbit Store」で提供できる。

「シリコンバレー初の電話会社」を標榜するRibbitは、2007年12月に開発者向けにベータを提供しており、今年1月に初のボイスウェア「Amphibian」を発表していた。Ribbitは今年7月、テレコム大手の英BTにより買収されている。Ribbitによると、ベータ提供後、7500人以上の開発者がコミュニティに参加しているという。

Ribbitは同時に、Ribbitアプリケーション開発の奨励を目的とした賞金10万ドルのアプリケーションコンテストも発表している。

同日発表したBYONは、キャリアがRibbitの開発者コミュニティを活用できるプログラム。キャリアは同プログラムを通じて、Ribbitソフトウェアを自社音声ネットワークに利用できるという。