米Hewlett-Packard(HP)は11月18日(現地時間)、同社会計年度で2008年第4四半期(8 - 10月期)の暫定決算ならびに2009年度の見通しについて発表した。同四半期の売上見通しは336億ドルで前年同期比19%のアップ、GAAPベースの1株あたりの利益(EPS)は0.84ドルで4%のアップとなる。2008年度通年の売上は1,184億ドルで前年同期比13%の上昇となる見込み。
「世界市場のカバー、種々の顧客ベース、幅広い製品ラインナップ、数多くのコスト削減策により、HPは今期も好業績を達成できた。こうした厳しい状況下での実行力がHPに競争力を与え、シェア拡大や利益増進、現在の経済状況からの脱出を可能にする」と米HP会長兼CEOのMark Hurd氏はコメントしている。
2009年度第1四半期の見通しについて同社は、売上が約320億 - 325億ドル、GAAPベースの希薄済みEPSが0.80 - 0.82ドルとみている。2009年度通年の売上は1,275億 - 1,300億ドルで、GAAPベースの希薄済みEPSが3.38 - 3.53ドルを見込む。だがHPでは経済情勢の変化、そして特にドル相場の変動について警戒しており、2009年度第1四半期で約5%、2009年度通年で約6 - 7%の変動リスクがあるとしている。
2008年度第4四半期ならびに通年決算の正式発表は、11月24日に改めて行われる見込み。今回の予備決算発表は昨今の経済情勢を受け、事前に株主や関係者らに告知する目的で行われている。この発表を受け、同社株価は18日のニューヨーク株式市場の取引で急騰し、前日終値の29.34ドルから14.49%大幅上昇の33.59ドルで同日の取引を終えている。