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The WHATWG Blogでは現在WHATWGおよびW3C HTML Working Groupによって策定が進められているHTML5作業のサマライズを紹介するブログを"This Week in HTML 5"として毎週公開している。新しく策定されたことや導入された機能、変更されたポイントなど注目度の高いものに絞って紹介するというもので、HTML5の策定の進展を知るうえでは興味深いものとなっている。
11日(米国時間)には12回目となるThis Week in HTML 5 - Episode 12が公開されたが、主要編集者が席を空けているということでGoogleのMark Pilgrim氏がいつもとは違った内容をアップしている。HTML5は巨大な仕様ではあるけれども、すべてを包括するものではないとし、その例としてできないことを紹介している。紹介されているのは次のとおり。
HTML5は…
- textarea要素を非推奨にしたりしない
- option要素で任意のマークアップを許可したりしない
- altinput要素を含んだりしない
- ファイルの入力制御を表現する"Browse"ボタンをローカライズすることを許可したりしない
- ファイル入力制御を促すための動作として開かれるオープンファイルダイアログをローカライズすることを許可したりしない
- ブラウザに対してファイルアップロード中に進捗バーを表示するように指示できるようになったりしない
- Webフォームにおける選択されたチェックボックスやオプションの個数に制限を設けたりしない
- textareaで正規表現制限を指定できるようにしたりしない
- 1つをこえるフォームと関連付けられた制御を提供したりしない
- button要素のデフォルトタイプを変更したりしない
- フォームフィールドを自動タビングできるようにしたりしない
- フォームシーディングを提供したりしない
- HTMLCollectionの.length属性名を.count名称に変更したりしなし
- WebコンテンツのためにネイティブJSONパーサをさらしたりしない
- CSI(Client-Site Include)を提供したりしない
- Docbookに対抗したりしない
新しく追加された機能や固められた仕様などを把握することは重要だが、こうした視点からの仕様指摘は仕様全体の理解を助けるうえで興味深い。This Week in HTML 5 - Episode 12ではHTML5の機能を紹介する連載The Road to HTML 5も掲載しており、HTML5の情報を得るためのリーズナブルな方法だ。興味があるデベロッパはThe WHATWG Blogに注目しておきたい。