セキュリティベンダーの英Sophosは11月6日(英国時間)、11月5日に次期米国大統領になったオバマ(Barack Obama)氏の勝利を悪用したスパムが急増しているとして、警告を出した。オバマ氏の選挙キャンペーンチームからと見せかけたもので、悪意あるリンクを埋め込んでいるという。
このスパムメールは、件名「Obama win preferred in world poll」、差出人名「news@presiden.com」を名乗ったもので、オバマ氏の勝利を悪用したもの。メール本文には、オバマ氏の演説ビデオを閲覧するため、「Adobe Flash Player 9」ダウンロードへのリンクが貼ってあり、これをクリックすると「Mal/Behav-027」というトロイの木馬がダウンロードされてしまう。
Sophosによると、同社のラボが過去24時間に検出したスパムのうち、オバマ氏の勝利を悪用したスパムが約60%を占めたという。
このトロイの木馬は、ユーザーのコンピュータに潜むルートキット技術を土台としたもので、インストールされるとユーザーのマウスやキーボード入力から機密情報を盗むなどのことができるという。窃盗した情報は、ウクライナにあるWebサーバに送られていることがわかった模様だ。
米Websense、米McAfeeなども、オバマ氏勝利に関連したスパムメールに対し、警告を出している。