ルネサス テクノロジは11月5日、自動車の運転支援システムの制御向けとして32ビットフラッシュメモリ内蔵マイコン「SH74504」「SH74513」を製品化したことを発表した。2009年2月よりサンプル出荷を開始、サンプル価格は1万4,000円からとしている。
2製品ともに、90nmプロセスを採用した同社のCPUコア「SH-4A」を搭載、消費電力1.5W時で従来品比1.5倍の動作周波数となる240MHz(処理性能は同比約2.6倍となる432MIPS)を実現したほか、最大2MBのフラッシュメモリと512KBのSRAMを内蔵している。
また、運転支援システムの高性能化に伴うセンサECUやアクチュエータECUの増加に対応するため、CANを従来比3チャネル増の5チャネルに増加させたほか、SH74504にはFlexRayコントローラ(Version2.1準拠)を2チャネル内蔵している。
さらに、運転支援システム向けとして、WVGAサイズまでのCMOSカメラで撮影した画像データを内蔵SRAMに直接パラレル、かつ最大40MBpsで取り込むことができるDRI(Direct RAM Input)インタフェース機能を3チャネル内蔵している。
このほか、ミリ波レーダで必要となるD/Aコンバータを制御するPDAC(Parallel DAC Controller)回路、A/Dコンバータのチャネル制御を行うPSEL(Parallel Selector)回路、DRI回路、ミリ波をスキャン制御するBLDC(Brush Less DC Motor:ブラシレスDCモータ)制御タイマTOUおよびタイミング制御用多機能タイマユニットATU-IIIS (ATU-III:Advanced Timer Unit III)を65チャネル内蔵している。
なお、パッケージは従来品比で約30%実装面積を削減した17mm×17mmのBGAパッケージを採用。動作周囲温度-40~+125℃を実現しているほか、パッケージの各端子が複数の機能をマルチプレクスしており、兼用する機能を従来品の4機能から最大6機能に拡張している。