富士通の半導体子会社富士通マイクロエレクトロニクス(FML)は10月30日、フルHDの映像をH.264方式でエンコードおよびデコード処理が可能なH.264コーデックLSI「MB86H55」「MB86H56」を開発したことを発表した。MB86H55は2009年1月より、MB86H56は2009年4月よりそれぞれサンプル出荷を開始する。
2製品ともに512MビットのFCRAMを1個内蔵。65nmプロセス技術ならびにメモリ搭載個数の削減により、フルHDでのエンコード時の消費電力500mW(30fps時)を実現している。
また、映像データの拡大・縮小が可能なスケーラを内蔵しており、16ドット×32ラインを単位とし、最大で6倍まで拡大、1/6まで縮小が可能だ。
さらに、MB86H56は従来品比2倍となる60fps(プログレッシブ)の処理に対応しており、さらなる高画質化が可能となる。
このほか、外部CPUとの接続インタフェースとして、16ビットパラレルインタフェースと映像ストリームのインタフェースであるTSインタフェース、ホストインタフェースのピン数削減が可能なシリアルインタフェース、PCや据え置き型レコーダなど向けPCIインタフェースを搭載しているほか、外付けROMの接続も可能にしている。