Freescale Semiconductorは、ハイエンド車載インフォテイメント向けマルチメディアプロセッサファミリ「i.MX35」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、2009年第3四半期に量産開始する予定。単価は2010年の予定価格で、10万個購入時で10~13ドルとしている。
「i.MX35」の外観 |
同ファミリは、AEC-Q100認証を取得したデバイスで、同社のプロセッサ「i.MX31C」をベースとしている。ARM1136JF-Sコアを搭載しているほか、OpenVGを搭載することで、携帯端末と同じ操作性をインダッシュタイプで実現している。
インフォテイメント機能別に、オーディオ・コネクティビティ・プラットフォーム向け「i.MX351」、ディスプレイ・ベース・システム向け「i.MX355」、ナビゲーションサービスなどのグラフィックス所にに対応したOpenVG 1.1準拠の「i.MX356」の3つのデバイスが用意されており、相互にピン互換性を備えている。
また、接続オプションとして、2つのCANモジュール、MOST対応INIC(Intelligent Network Interface Controller)トランシーバに接続するMedia Local Bus(MLB)、イーサネット、2つのMMC/SDIOポート、外部無線モジュール用のCE-ATA/SDIOポートが用意されている。このほか、2つのUSB PHYや3.3Vの汎用I/Oインタフェースがプロセッサに内蔵されている。
なお、ソフトウェアとしては「Microsoft Autoプラットフォーム」をサポートしており、開発者はi.MX35製品開発キット(PDK)を利用して開発を行うことができる。PDKには、Microsoft Windows Embedded CEおよびLinuxの各オペレーティング・システム用のボード・サポート・パッケージも統合されており、音声用および画像用のコーデックやデジタル著作権管理ライブラリなどの最適化ミドルウェアも利用することが可能である。