STMicroelectronicsは10月23日、自動車のドアシステムの駆動に必要な主要信号に加え、自動防眩バックミラーを制御するための追加機能を要した複合ドライバIC「L99DZ70XP」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、量産開始は2009年第1四半期を予定、単価は約10万個購入時で約3ドルという。

ドア周りのさまざまな機能を搭載した複合ドライバIC「L99DZ70XP」

同製品は、自動車のドア内に搭載された、ドアミラー調整、ミラーの電動格納、霜取りのための自動ヒータ、ドアロック、各種照明機能およびLEDもしくは従来の電球いずれかのランプ駆動用ドライバなどといったハイエンド機能を1チップ上に集積しており、複数の個別アセンブリの設計および搭載を不要としている。

また、自動防眩ミラーコントローラは、従来は、高出力な外付け抵抗を必要としたレギュレータを使用していたが、エレクトロミック素子を駆動する小型の外付けMOSFET用の制御信号を生成することで、閉ループ電流制御を実現し信頼性を向上させている。

出力は6個あり、ミラーの調整と格納、ドアロックの作動などのモータ駆動アプリケーション向けに最適化されている。最大4個のドライバを照明アプリケーション用に利用することができ、その内2個はLEDまたは従来の電球の駆動用にプログラムすることが可能である。また、残りの1個の出力はミラー・デフロスタの駆動用に最適化されている。

このほか、初期電流が大きい場合にサージが車内の配線内に発生するのを防ぐためのソフトスタート機能が搭載されている。