NECエレクトロニクスは10月23日、照明器具向け8ビットフラッシュマイコン14品種を製品化したことを発表した。本日より順次サンプル出荷を開始し、2009年5月より順次量産を開始、2011年度で14品種合計で月産100万個を計画する。サンプル価格は、16KBのフラッシュメモリ、768BのRAMを30ピンのパッケージに搭載した製品で400円となっている。
14品種の内訳は、インバータ制御機能を持つ8ビットマイコンで外部接続端子が16本の「78K0/IY2」が6品種、同20本の「78K0/IA2」が4品種、同30本の「78K0/IB2」が4品種となっている。
いずれの製品も2出力可能な16ビット分解能のPWMタイマを搭載し、最大40MHzでタイマを駆動させることが可能な発振回路を内蔵している。LED照明システムに組み込む場合は、このPWMタイマを2個内蔵することで、最大4出力の調光制御なカラーミックスが可能となる。
また、コンパレータを3チャネル内蔵している。このコンパレータは、CPUを介さず直接タイマと連動可能であるため、過電流や過電圧といった異常状態をCPU処理を介さず検知でき、即座にタイマ出力を制御することができる。
PWMタイマは、外部割込みや複数の内蔵コンパレータと連動可能なほか、乗算器も搭載しており、PFC制御用ICを外付けすることなくPFC制御が可能だ。
さらに、16ビットの低消費電力マイコンで用いた低消費電力化技術を応用することで、内部動作電圧の低減、待機時の低速内蔵発振周波数の低減、低消費電力向けに回路を最適化などを図り、待機状態の動作電流で0.7μA、1MHz動作時の動作電流260μAを実現している。
このほか、欧州で普及が進む照明間通信「DALI(Digital Addressable Lighting Interface)」用回路を内蔵。これにより、DALI通信を利用するオフィスや施設における複数の照明器具に適用した場合、1つの制御装置で調光することが可能となる。