米Googleは10月21日 (現地時間)、Webアプリケーションに位置情報を提供するGears API「Gears Geolocation API」をアップデートした。従来の携帯電話基地局、GPS、IPアドレスに加えて、Wi-Fi信号を利用した位置特定が可能になった。
Gears Geolocation APIを利用したWebアプリケーションを通じて、ユーザーはGearsを導入したWebブラウザで位置情報を入力することなく現在地に基づいたサービスを利用できる。たとえば旅行サイトlastminute.comが提供するradarでは、ユーザーの現在地の近くにあるホテルやレストラン、劇場などが自動的にリストされる。Gearsは現在、Internet Explorer、Firefox、Safari、ChromeなどのWebブラウザ、Windows Mobileで利用可能。Opera Mobileでもバージョン9.5でサポートされる見通しだ。
今年8月にGears Geolocation APIをリリースした際には、携帯電話ユーザーを位置特定の主なターゲットにしていたが、ノートPCユーザーの需要が予想以上に大きかったため新たにWi-Fi信号をサポートした。約200メートルの誤差でユーザーの位置を特定できるという。
Googleによると、Gears Geolocation APIサーバがユーザーの位置情報を記録することはなく、プライバシーは保護されているという。しかしながらサードパーティが位置情報を記録する可能性はあり、信頼できるサイトでのみ位置情報提供を許可するよう推奨している。