読売新聞社は17日、135年分の読売新聞紙面を検索できるオンラインデータベース『ヨミダス歴史館』を発表した。サービス開始は2009年初め。大学、図書館、企業などをおもな対象とし、アクセス形態にあわせて月額27,300円から提供する予定だ。
「ヨミダス歴史館」は、読売新聞が創刊した明治7年(1874年)から昭和64年(平成元年・1989年)までの紙面イメージを収録した「明治・大正・昭和の読売新聞」(CD/DVD-ROM版)と、昭和61年(1986年)からの記事をテキスト検索できるオンラインサービス「ヨミダス文書館」などのコンテンツを含む統合データベース。英字新聞の「The Daily Yomiuri」(1989年以降)や現代のキーパーソン約26,000人を対象とした人物データベースも検索することが可能だ。
1986年以降の記事はデータベース化されているが、それ以前の記事は紙やマイクロフィルムで保存されているため、いわゆる全文検索は利用できない。そこで同社は、「明治・大正・昭和の読売新聞」で、データベース化以前の膨大な紙面イメージにメタデータを付加、キーワード検索で簡単に目的の過去記事を探し出せるようにした。こうした取り組みが今回の「ヨミダス歴史館」につながっている。
検索には専用インタフェースを利用。記事の閲覧サポート機能として、三省堂の国語/英和/和英辞書機能、集英社の現代用語辞典「イミダス」、読売新聞独自の「ミニ用語解説」などの機能を搭載。なお、紙面イメージは「Adobe Flash Player 9」で表示して閲覧・印刷することができるが、ローカルに保存することはできない。コピー可能な記事(テキスト)の転載や二次使用については基本的には禁止するとしている。
過去記事の差別表現については、見出しを洗い出して極力削っているという。ただし、調査目的などの需要にも配慮し、差別表現でも検索キーワードからは排除していない。えん罪事件に関する記事でも注釈を入れるなどの対応を行なっている。
サービス開始時期は2009年1月末から2月前半を想定。利用料金は、特定の端末からのみアクセスを許可する「端末特定型」が月額27,300円(税込)、同時アクセスが可能な数による「同時アクセス数制御型」の場合は、同時アクセス数1で37,800円(税込)となる。おもに法人対象のサービスとなるが、個人でも希望する場合は対応するとのことだ。